2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧
売れない画家である主人公・ゆうこは車に対して人一倍の愛情とこだわりを持つ。そんなゆうこに十年ぶりに連絡してきた「むかしの男」本条。当時は売れないスタジオミュージシャンであった本条は、今や超有名なプロデューサーだ。手を変え品を変え…というより…
計36冊。今月仕事は過去最高に忙しかったにもかかわらずこれだけ読めたのは、やっぱ新刊ラッシュのせい? スモールトーク(絲山秋子/二玄社) 白鳥異伝 上(荻原規子/徳間書店) 白鳥異伝 下(荻原規子/徳間書店) 凍(沢木耕太郎/新潮社) 逃亡くそたわ…
ここ10年の間に出版された膨大な数のSF小説がかたまりとなって押し寄せてきます。 もっとSF小説読みたい、もっとSFに詳しくなりたいよ、という27歳女子としてはそれどうよという願望を持つわたしにしてみたら、坂道のぼるのも嫌なのに目の前にエベレストが見…
実は…あまりにも有名なノンフィクションライターである沢木耕太郎の作品を手に取るのは、今回がはじめてだったりします。もうちょっと年をとってから読もうかなと漠然と思ってたところ、熱心な沢木ファンである母親からせっつかれ、とりあえず評判の良いこの…
双子のように育った遠子と小倶那。だが小倶那は「大蛇の剣」の主となり、勾玉を守る遠子の郷を滅ぼしてしまう。「小倶那はタケルじゃ。忌ぬべきものじゃ」大巫女の託宣に、遠子は彼を倒すため、勾玉を連ねた「死」の首飾りを求めて旅立つが? ヤマトタケル伝…
ちょうど新作この著者の新作ノベルズを読みはじめたばかりだったのだけど、文庫の新刊でシリーズ最新作が出てたのでこっちを先に読んでしまった。別に意味はないけど。 今回も外伝にあたるんだね。フィリエルが8歳のころの物語だ。たった4人きりのセラフィ…
博多の精神病院から脱走した「花ちゃん」と「なごやん」。ポンコツ車に乗って二人はひたすら南へ下る…。 地元を愛する生粋の九州人である花ちゃんと、なぜか地元に対して屈折した思いを抱くなごやんというキャラクターがたまらなくいい。わたしは九州人でし…
<ネアンデルタール・パララックス>シリーズ完結編。 ついに正式な交流をはじめたふたつの平行宇宙。クロマニヨンのメアリとネアンデルタールのポンターは結婚を考えはじめる。だがあまりにも完璧(に見える)ネアンデルタールの世界に批判的な目を向けるも…
この人の作品読むのは初めてだったりします。区立のとある保育園を舞台に、さまざまな保育士たちの姿を描いた連作短編集。 マッチョだが意外に針仕事が好きだったりするフェミニンな雰囲気が人気で、不器用ながら熱心に仕事に取り組む田村竜太。職業を理由に…
落ちこぼれ高校生コオは、父親の転勤によりNYで生活することに。郊外の退屈な学校を抜け出し、ダウンタウンへ足を踏み入れたコオを迎えてくれたのは、ちっぽけなレゲエ・バーだった。不器用ながらも自分らしく生きているバー仲間との出会いから始まった日々…
とんでもなく素敵な作品を読んでしまった。 この人って本当に書き出しの一文がいい。 ファンタジーがやって来たのは春の終わりだった。 え?と聞き返したくなる名文だ。主人公・河野は仕事を辞め気に入った海の町で悠々と生きる男なのだが、その河野の前にフ…
ふー、思ったより読むのに時間がかかってしまった。いや、すごく面白いんだけどね。でもついつい読みやすい国内作家の作品が途中でいろいろ割り込んできて…。本年度エドガー賞受賞作。 この人の作品を読むのは二作目かな。「サイレント・ジョー」以外は未読…
毎日愚痴ってるが、本当に新刊ラッシュで勝手にひとりでてんてこまいなのだ。好きな作家の新刊は何を差し置いても一刻も早く読みたいという欲望のカタマリなのだが、一日中本読んでるわけではないのでさすがに追いつかない。今日も町田康とソウヤーの新刊を…
「カリフォルニアガール」も「暗殺者」も読みかけで面白いけどちょっと疲れた今は読む気せず、荻原浩の新刊は読んでも読んでもぐちっぽくてさらに疲れ、荻原規子の新刊ノベルズ(上下巻)にとりかかる気力もなく……。そんな気力ナシなわたしが手に取った一冊…
はいはい、きちゃいましたよ〜伊坂幸太郎の最新刊。しかもこれまでの作品と比べると、かなりの異色作!? これまでのトリッキーなミステリのファンにとってはかなり意外な作品だろう。それにしても”読書の秋”とはよくいったもんで今月は好きな作家の新刊が目白…
家族、友達、恋人…さまざな関係を描いた平安寿子らしい、最新短編集。 一番好きなのは「アイラブユーならお任せを」だ。 自転車屋を営む主人公の信友は、敬愛する落語の春風亭柳昇師匠の教えに従い、子供の頃から「愛してる」を口癖にここまで生きてきた中年…
2002年、小説家である姪っ子の頼みで元祖・モダンガールとして紙面を飾るため、上京してきたハルカ81歳。「白髪をおだんごにして着物を着て灰色のショールをはおったおばあさん」を想像していたカメラマンや編集者は「粋なナイルグリーンのスーツを着て”パリ…
この短編集を締めくくる解説はこの問いかけから始まる。 「ジャック・リッチーをご存知だろうか。」ー すいません、知りません。解説によれば、この作家は1950年代から80年代はじめにかけて350もの短編を書いた、短編のスペシャリストらしい。「ヒッチコック…
とても評判の高い新人作家だが、この人の作品を読むのは二冊目。実は最初に読んだ『袋小路の男』があまり好きではなかったのだ。上手いなとは思ったものの、主人公を振り回す男のキャラが嫌いで、なんとなく他の作品を読みそびれていた。でも気になるのでデ…
エリート商社マンの理解ある夫と9歳になる愛娘。自らは料理研究家として活躍する海城奈津、38歳。なんの不足もない平穏な日常を送るかに見えた彼女のもとへ、ある日、かつて勤務していた会社で不倫関係にあった上司が事故死したとの報せが入る。その通夜の席…
真夜中の弥次さん喜多さん DTS スタンダード・エディション [DVD]出版社/メーカー: 角川エンタテインメント発売日: 2005/10/07メディア: DVD クリック: 54回この商品を含むブログ (356件) を見るクドカンファンながらDVD待ち。 それにしてもふざけすぎだろう…
「ゴシック」シリーズ初の短編集。これで一応シリーズ既刊のものは読み終わり。 ここに描かれるのは「1巻」以前の物語。ヴィクトリアと一弥が出会うきっかけとなった謎の殺人事件や、ヴィクトリアとセシル先生が出会った頃などのいくつかのストーリーが収め…
未来の地球ー温暖化が加速したことにより国連は変動制の「炭素税」を導入、各国は一刻も早い森林化をすすめるしかない。そのなかでも東京はヒートアイランドにより熱帯化がすすみ、政府は都市の一部を放棄し森林化、あらたに都市機能を移す計画に着手した。…
六本木ヒルズのヴァージンシネマにて。 原作にかなり近いせいもあって、個人的にはとても楽しめた。アーサーがずっとバスローブ姿だったというのが面白かったなぁ。タオル持ってなくてもそれで事足りる!? あとゼイフォード役のサム・ロックウェルがいい味出…
なんだかすごくかわいらしい表紙なのですが、だまされないように。桐野夏生の毒がたっぷりと詰まった短編集ですから。帯に「刺激的で挑戦的な作品集」と書いてあるのは頷ける。わたしが気付いただけでもこの短編集に収められたいくつかの作品には「モデル」…
頭脳明晰かつ人形のような美少女ながら、口を開けばしわがれた声で毒を吐く、謎の少女・ヴィクトリア。そんな彼女の唯一の友人でもあり振り回されっぱなしな東洋からの留学生・九城一弥。近世ヨーロッパを舞台にした迷コンビの活躍を描いた本格ミステリシリ…
前作のラストで相棒でもあり親友でもあるルービンを失ったアティカス。4ヶ月後も彼はまだ立ち直れずボディーガードは休業、SMクラブの用心棒をしていた。そのクラブで意外な知り合い、15歳の少女・エリカがトラブルに巻き込まれている現場に出くわす。エリ…
実は昨日書店でこの本を見つけて「わ〜恩田陸の新刊♪」とろくに見ずに買ったところ、さて読もうと夜中に開けばなんと<下巻>…。上下巻だったなんて知らなかったし、見た目もすごく似てるから違いまでわからなかったし…しかしせめて上巻を買えなかったものか…
昨日夢中になって読んだ『銀河ヒッチハイクガイド』の続きを早速買って読んでみた。 もーあいかわらずこの4人(アーサー、フォード、ゼイフォード、トリリアン)プラス人格を持ったロボット・マーヴィンは、トラブル続き。1時間に1度は何らかのトラブルによ…
にわかファン脱却を目指します。 舞台は1924年、ヨーロッパ小国のソヴェール王国にある、貴族の子供のための名門学園、聖マルグリッド学園。そこに留学してきた唯一の日本人・九城一弥は、今日も巨大な図書館の階段を駆け上がる。不思議な少女・ヴィクトリア…