宇宙の果てのレストラン (河出文庫)(ダグラス・アダムス/河出文庫)<8>

宇宙の果てのレストラン (河出文庫)
昨日夢中になって読んだ『銀河ヒッチハイクガイド』の続きを早速買って読んでみた。
もーあいかわらずこの4人(アーサー、フォード、ゼイフォード、トリリアン)プラス人格を持ったロボット・マーヴィンは、トラブル続き。1時間に1度は何らかのトラブルによって死にかけてるんじゃないかという気がする。そのなかでも絶好調に不幸なのが、鬱型ロボットのマーヴィンだ。どのくらい不幸かといえば、タイムトラベルしたゼイフォードたちに置き去りにされたうえ五千億年くらい待たされて最初に仰せつかった命令が宇宙船を盗むことだったりする。どのくらい鬱かといえば、呼びかけられてもいかにもつらそうに「キーキーガリガリ」という小さな音(自分でアレンジした)をたてながら振り向くくらいだったりする。どこまでもマイナス思考なこのロボットのおかげで、何度も吹き出してしまった。
ただストーリーとしては、前作に比べると中途半端な感が強い。とはいってもこのシリーズは「全五作による三部作」らしいので、2巻目と3巻目でひとつの大きな流れになってるんだろう。そういう意味でも次の作品を読むのが楽しみなんだけど、発売されるのかな? 訳者あとがきでも何も触れてないし、新潮文庫版は絶版だし…せっかくだし5作品とも出してほしいなぁ。