2005-09-01から1ヶ月間の記事一覧
ライトノベルが充実してる本屋が少ないせいで、この人の作品探すのが大変なんだよね。で、なんとか見つけた一冊。 主人公・山野内荒野は中学生になったばかり。母親は荒野を産んですぐに他界し、今は恋愛小説家の父親と家政婦の奈々子と三人暮らしだ。中学の…
奥田英朗最新刊。 上の階に住む住民のセックスを盗聴するのが趣味のフリーライター、風俗専門のスカウトマン、AVに一度出演したのをきっかけに性欲に目覚める主婦、デブ専裏DVD女優、官能小説家…人間の基本的な欲望・性欲に最も近い「現場」で働く彼らの悲哀…
25冊。読みたい本はいろいろあったんだけど、さすがに仕事に追われてたなぁ。 ララピポ(奥田英朗/幻冬舎) 荒野の恋 (第1部)(桜庭一樹/ファミ通文庫) ニッポンの狩猟期(盛田隆二/角川文庫) 砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない(桜庭一樹/富士見ミステリ…
この人の作品読むのはひさしぶり。 少女は娼婦に少年は麻薬ディーラーに…無国籍かつ無法地帯となってしまった近未来の東京・新宿を舞台に、ストリートチルドレンの生存を懸けた闘いが描かれる。 春日部の孤児シェルターを脱走したカズは、国道を歩き続けた。…
文庫の新刊でこれを見かけて、「え?こんなタイトルの作品あったっけ?」と手に取ってみると、文庫書下ろし。ついに国内ウレセン作家まで、いきなり文庫からか…!?と焦ってみたところ、ちょっと事情が違った。これはすばる文学賞の最終選考に残ったものの受賞…
昨日読んだ『少女には向かない職業』がやたら面白かったので、続けて買ってみました。 この小説と『少女には〜』は双子のようだ。とても良く似てる。主人公は田舎に住む中学生で、少しばかり大人びてる少女。そんな主人公の日常を浸食する不思議ちゃん系少女…
この人の作品読むの久しぶりだなぁ。ミステリでもファンタジーでもなく、ついでに重くないもの(物理的にも精神的にも)、を探していたところ新刊でこれがあったんで買ってみました。 ある女の結婚生活を描いた作品。あいかわらずこの人は嫌な女を書かせれば…
なんか最近注目されてます?この人。初挑戦。 中学二年生の一年間で、あたし、大西葵十三歳は、人をふたり殺した。 夏休みにひとり。それと、冬休みにもうひとり。 武器はひとつめのときは悪意で、もうひとつめのときはバトルアックスだった。それであたしが…
なんとなく漫画を読みたくなって買ってみた。名前は知ってたけど作品を読むのははじめて。 西暦2999年、世界は静かな消滅に向かっていた。赤く汚染された海、不妊を引き起こすウイルス。人びとは生殖能力を失い、この世界はただ1人の聖母マザと、彼女の産ん…
7年ぶりに新明解国語辞典が改訂されたのを機に、あの『新解さんの読み方』が帰ってきた! 相変わらず個性的な新解さんと、その変化を一語たりとも見逃すまいとする夏石さんは、今回も絶好調です。文庫書き下ろし。 本書は、日本で一番売れててずばぬけて個…
id:mike-catさんのところで紹介されてるのを読んで、ちょっと興味がわいたので買ってみた。 「星の王子さま」…中学校のころに読んだ記憶がある。でもストーリーはそのイメージよりちょっと難しくてあまり覚えておらず、大きなものをのみこんで変なかたちにな…
重松清ってさ、すごく上手くていい作品書くってことはよくわかってるの。でも新刊が出たからすぐ買って読もうとは思わないんだよね、なかなか。あざとさの1cm手前で読者を泣かせるテクを持ってるピッチャーが投げてくるストレートは、覚悟を持って挑まなけ…
この人の小説を読むのは初めてだな。エッセイはひとつだけ読んだけど。 恋愛連作短編集。「オニオン・グラタン・スープ」 16歳で37歳の春生さんと結婚した菜名。今日は初めての結婚記念日。二人きりで過ごすつもりだったのに、なぜか菜名の両親も参加するこ…
今年の江戸川乱歩賞受賞作。 主人公はスタバ系コーヒーショプの店長・檜山。数年前妻が殺され、今は4歳になる娘と二人暮らし。しかし今も彼の心の中では、事件のことがくさびのように刻み込まれていた。妻を殺したのは金目当ての15歳の少年3人組だったのだ…
この人の作品を読むのは久しぶり。カフカ以来かな? わたしはあまり村上春樹のよい読者ではない。既刊の作品も半分も読んでないし。ときどき読むと「やっぱ上手いなぁ」とは思うものの、作品世界と春樹ファンによる確固とした輪には入りこめないというか…。 …
このタイトル、この装丁、そしてこの帯の文句ー 俺がかわりに殺してやろうか 父親が失踪。全力疾走のはてに少年は血の味を知ったー あの…これ中身、家族小説なんですけど…? 豪快で型破りな父親がリストラを機に失踪したー。残された家族たちもいやおうなく…
前作の『ボーイズ・ビー』をなんとなく手に取って読んだ記憶がある。そのときの感想↓ イタリアに憧れるへんこつで人嫌いな靴職人のじじい栄造、そして早すぎる母の死を受け入れられない小さな弟を心配する小学生の隼人。二人の人生がそっと交差するみじかい…
『西の善き魔女』が面白かったので、こちらの三部作のノベルズ刊行を心待ちにしてた。今月から、来月、再来月、と次々に刊行されるようで嬉しい。 神々の存在がリアルだった古代日本ー<水の乙女>と呼ばれた少女が命をかけて世界を肯定する、壮大なファンタ…
今月創刊のランダムハウス講談社文庫。今までの講談社の翻訳作品がアメリカのベストセラー系ミステリばっかりだったのに対して、こちらはわりと作品に幅のあるラインナップ。…とここまで書いて調べてみたら、これは講談社から出てるわけじゃないのね。講談社…
ハリー・ボッシュシリーズ最新刊。これがまたいきなり文庫からの刊行。前作まで単行本だったのにねぇ。いいんだけどさ、こないだ読んだディーヴァーの『獣たちの庭園』より枚数少ないのに、上下二冊に分けてあるのは一体どういうわけだ講談社。あわせて1600…
新刊なのに地味なところに置かれてたので、あやうくスルーするところでした…。 花をモチーフにしたショート・ストーリーズ。佐藤正午らしい柔らかな視線で描かれる女性たちの一面に、心が癒されます。 それよりなにより贅沢なつくり。3ページ弱のひとつのス…
品川、白金、目黒、五反田を舞台にした、著者いわく「巨大な短編集」。主役は二十人、そして猫たち。すれ違う、出会う、見つける。そして事件は起こる。もしくは起こらない。ばらばらのピースが時折奇跡的にピタリとハマる。もしくはハマらない。…あぁわけが…
『絶壁の死角』に先んじるシリーズ第一作目にして、この著者にとっての処女作。順番を前後して読んでしまったことが悔やまれる。こちらを先に読んでいたら『絶壁〜』もずっと楽しめただろうに…。 麻薬捜査官のアントンは空軍大佐である父親とともに、思い出…
ときは1936年、ニューヨークの暗黒街で名を馳せる殺し屋、ポール・シューマンは、上院議員からこれまでのポールの罪をチャラにするという切り札で もって「ある仕事」を頼まれた。それはヴェルサイユ条約以降、再軍備化をすすめるヒトラーの頭脳、ラインハル…
なんか読み応えのある翻訳ミステリ読みたいなー、と本屋をぶらぶらしてたところ、北上次郎のコメント付き帯のこの文庫が新刊の平台に乗っかってたので買ってみた。この人の作品を読むのは初めて。 学生街で起きた、人種差別的かつ残酷な殺人事件に全米中が注…