書評本2冊。
- 作者: 豊崎由美
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2008/10
- メディア: 単行本
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- 作者: 斎藤美奈子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2008/11/20
- メディア: 単行本
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こういう短いコラムなら、やはり豊崎由美のほうが断然面白い。なぜなら貶すのも褒めるのも全力投球だから。テンションの高さと文章の短さがちょうど良く、ぐいぐいと読めてしまう。もちろん媒体の違いもあるだろうが、齋藤さんのほうは一貫して作品とは距離があるので読み物として面白いかと問われれば微妙なかんじだ。書評本が読み物として面白くあるべきかはまぁ読み手にもよるだろうが、わたしはやはり面白くあってほしいのでこういうタイプの書評なら今は豊崎さんのほうが好きかな。前にも書いた気がするが、齋藤さんはこういう旬の作品を扱うより、「妊娠小説」や「L文学」みたいに時代を問わずそのジャンルの小説を論じる、といった手合いのほうが面白い。
千野帽子さんとかも台頭してきて、どうにも最近書評が面白くなっている気がする。映画の宣伝するおすぎみたいに帯に馬鹿みたいなコメント載せる人たちは別にしてね。逆にこの人が帯にコメントを寄せるなら間違いないから買おうと思わせるような、そういう書評家が増えてくれるのはただ単純に嬉しいのだ。