最近読んだ漫画など。

深夜食堂 (1) (ビッグコミックススペシャル)

深夜食堂 (2) (ビッグコミックススペシャル)

その名のとおり、深夜から早朝までを営業時間とする、ちょっと変わった食堂。情にもろいおじさんがひとりで切り盛りする店だ。メニューはほとんどない。客に頼まれて、その場にある食材で出せるものであったら出すという変則スタイル。そして時間が時間だけに客もカタギではない人間も多い。ストリッパー、現役最年長のオカマボーイ、ヤクザ、ボクサー、ときに酔っぱらったサラリーマンやOL。彼らは他愛もないものを注文し、実に幸せそうにそれを食す。ウインナ炒め、猫まんま、目玉焼き。当たり前の「家ごはん」。そしてほぼ愚痴な客の話を聞きながら店主であるおじさんは、ただ見ている、カウンターの向こうで交錯する客たちの人生を。
ベタはベタ。けど心が温まる。寂しい人間が赤の他人に家庭料理をつくってもらう切なさはわかるから。どうしても食べたくて自分で頑張ればつくれるのに、でも食べるのも一人ならせめて誰かにつくってもらいたいよなぁ。ぜひ仕事場の側にあって欲しい食堂だ。

きのう何食べた?(2) (モーニング KC)

これは真逆に、完全「家ごはん」の物語。キャラ的に深夜食堂で適当なつまみ食べながら酒飲んでるほうが似合っているのは自認しつつも、久しぶりに料理したいなぁと思わせてくれる作品です。
そして家族のために毎日ごはんを作っている人にひたすら尊敬の念を感じる作品でもあります。何品も、しかも毎日！…………無理！（←終わってる）
さてこの物語はどう進むのでしょう。日常漫画とはいえよしながふみ、大ネタを仕込ませる可能性は大きいだけに。とりあえず先が楽しみです。