本好きのための合コンinメルボルン

exciteの世界びっくりニュースでこんな記事がありました。

[キャンベラ 20日 ロイター] 
150年の歴史を持つ図書館が、古典作品を愛する男女のために合コンを企画したそうだ。
メルボルンにあるビクトリア州立図書館は、職員たちのパーティで出た本好きのためのデートのアイデアを実行に移した。
参加者は大好きな本、もしくは嫌いな本を持っていかなければならない。会話の糸口にするためで、5分間で次から次へと相手を代えるデートで気まずい沈黙を引き起こさないためだ。
図書館のプロジェクト責任者は「本付きのスピードデーティングです。本を愛する人々を一緒にするために企画したんです」と語った。
第1回目のパーティのチケットはすぐに売り切れ、52人の本好きが参加し、13組の男女が次のデートにこぎ着けたそうだ。
初回の成功を受けて2007年にはもっと回数を増やす予定。
初回の参加者が持ってきた本にはスーザン・フィールディングの「ブリジット・ジョーンズの日記」、ダグラス・アダムズの「銀河ヒッチハイク・ガイド」、村上春樹の小説などが含まれていた。

記事内を勝手に赤字に変えたのは軽いツッコミです。
しかし!
■もし自分が参加するならどんな本を持っていくか? 

……興味は尽きません。だって参加人数52人ですよ? ここで自分を曲げずに大好きなディープな本を持っていった人のほとんどは、デートの約束を取り付けられなかったのではないかと勝手に推測します。パイが少ないのにえり好みされそうなエサを持っていくなんて言語道断です。
「男女のための合コン」ということなので、たぶん男性26人:女性26人。全員と話す機会があるわけですから、できるだけ多くの異性と盛り上がれる本を選びますよね? となると、いわゆる「本好き」な人が読んでそうでかつ自分の好みを反映させたもの、を持っていくのが王道でしょう。
■「嫌いな本」を持っていくという選択肢もあります
が、もしかしてものすごく好みのルックスの異性が開口一番「その小説大好き!」と言われたらどうするか……「いいですよね!」と相づちを打ってしまって、あとから深く自己嫌悪に陥るのか。この合コンに参加した人たちは事前にこのくらい妄想してたはずです。だったらセカチューやディープラブくらい罵倒されがちなものを用意するか、いやでももし日本なら油断大敵、たった26人中でもそれを好きだという女の子はいそうです。
となるとやっぱ好みの本を持っていくほうがいいですよね。自分の好みを一瞬でアピールできるわけですから。
■何が正解か?
日本でなら……やっぱ好きも嫌いも含めて村上春樹は安全パイか。今の20代〜30代の自称「本好き」で一冊も読んだことないという人は少なそうですし。なにがしらか話すことはありそう。伊坂幸太郎乙一なんかも男女ともに読んでる可能性は高そう。町田康古川日出男だとパイは半分くらい減るかも?
女性だと女性作家の作品を持ってくる人も多そうだけど、難しいですねぇ。川上弘美あたりだとまだ好感度は高そうだけど、笙野頼子とか持ってきたら誘ってもらえなさそうな気がします(笙野頼子さんごめんなさい、わたしは好きです)。
翻訳作品なら流行のファンタジー系「指輪物語」「ナルニア物語」「ゲド戦記」あたりだと子供のころ読んだことがあるかもしれないし、なくても映画の話とかで場をつなげそう。あとは同じく子供のころに読んだことありそうなシャーロック・ホームズあたりとかでもいいかも。現代モノだと、アーヴィング、オースター、マルケス、イシグロあたりなら多少パイは減っても男女ともに好感度は高いとみた。


というかんじで、いろいろ勝手な妄想にふけってしまいました。わたし自身は小説好きな異性は友達にはほしいけど恋人にはしたくないと思うので、こういう合コンがあっても参加しないと思いますが、関係者として潜入して参加者がどんな本を持ってきているのかリサーチしたくてたまりません。日本でも「古典作品」あらため小説を愛する男女のための合コンってあるんですかね?