最近読んだ漫画など……

のだめカンタービレ (18)(講談社コミックスキス)

のだめカンタービレ (18)(講談社コミックスキス)

著者曰くの「第三楽章」ってのは、世界的に認められる音楽を志す学生達の葛藤を、群像的に描くことだったのかなぁと、やっとわかった気がする。
室内楽ばかりに重点を置いてしまってる自分の立ち位置に不安を覚えるフランク。すでに世界的な名声を得るピアニストでありながら、逃げるようにパリでの学生生活を始めたルイの葛藤。
とくにルイの悩みは切実で、今巻の主人公はルイと言っても過言ではないかも。
で、本来の主人公の一人である千秋は、パリに来て以来住んでいたアパルトマンから引っ越しーーーつまり連載当初からずっと、日本からフランスに舞台が移っても続いていた、のだめ&千秋お隣さん状態があっさりと崩壊。ちょっと前に描かれた「この部屋で誰かを待つのはイヤだ」という千秋の気持ちがもとにあるとしたら、「過去の自分」からの自立、プラス「のだめからの自立」でもあるんだろうなぁ。
で、もう一人の主人公・のだめは、サロンデビュー。第三者的な目から見ればトントン拍子に成長しているのだめだけど、本人も張り切っているとはいえ、それを100%楽しんでいるわけではないのかなぁ、と感じるシーンもあるわけで。

目ぇそらしてるし。
のだめのモチベーション、というか、のだめが心から楽しめる音楽と、求められるものとの対立が、これからのメインになるのかなぁ。


セクシーボイスアンドロボ1 (BIC COMICS IKKI)

セクシーボイスアンドロボ1 (BIC COMICS IKKI)

セクシーボイスアンドロボ #2 (BIC COMICS IKKI)

セクシーボイスアンドロボ #2 (BIC COMICS IKKI)

これはドラマにガッチリハマっちゃったので、ずっと読みたかったんだけど、ドラマの最終回、つまり今日まで我慢していました。
ドラマとは雰囲気全然異なるけど、この原作漫画もすごくいいですね。
まず絵が格好いい! けして上手いとは言えない絵なんだけど、緊迫感のあるシーン、ユルいシーン、それぞれの絵はたして変わらないのに、ものすごく雰囲気を上手く伝えてくれるんだよね。
けっこう情に弱いくせにクールに仕事をこなそうとする、セクシーボイスことニコのキャラもとにかく素敵だしね。
今日ついに最終回を迎えたドラマもね、すごく良かったわけですよ。
原作とは全然違うけど、でもどっちが良かったとも言えないくらい、別々の作品だから。
ただ漫画もドラマも、その核は心のなかの葛藤で。ん〜でも、その一番の「揺らぎ」を分かりやすく示してくれたという点において、やっぱ映像化した価値があるなぁ、なんて思うわけです。
でも、どっちも間違いなく面白いということで。