目白雑録 (朝日文庫 か 30-2)(金井美恵子)
- 作者: 金井美恵子
- 出版社/メーカー: 朝日新聞社
- 発売日: 2007/04/06
- メディア: 文庫
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マッチョな作家のお馬鹿な発言、オヤジ的言説のあまりの的外れ……稀代の批評眼をもつ作家が、文壇・論壇にはびこる「おかしな言説」、日常目にする「おかしな現象」を損得抜きで斬りまくる。比類なく辛辣、無頼に滑稽、素敵に過激! 共感に思わず膝打つ痛快エッセイ集。
ウワサどおり刺激的で楽しいエッセイでした。何がと取り上げるとキリがないくらい。第二弾も出ているようなのでいそいで買わねば。
しかし随所でチクチクと攻撃されているのが作家の島田雅彦でして、偶然なんだけどぱらぱら読み返していた『群像』(2005/4)において高橋源一郎×山田詠美×島田雅彦の対談があって、自分の文章を叩かれることについてどう感じるかという話になったあたりで、
山田 金井美恵子さんからは、何も来ないの?
島田 あれは……。
山田 島田君には悪いけど、私、すごい楽しみにしてるの。
島田 なんであそこまで嫌われて憎まれてからかわれているのか、まったく理不尽で、意味がわからないね。まぁ自然災害だと思ってあきらめるしかない。
なんてくだりがあったりして、そこはかとなくいじけているような島田氏の言葉にニヤリとしてしまうわけです。