子どもたちは夜と遊ぶ(上) 子どもたちは夜と遊ぶ (下)(辻村深月)★★★★☆

子どもたちは夜と遊ぶ(上) 子どもたちは夜と遊ぶ (下)

やっと今日、行きつけではない大きな本屋に行くことができてやっと入手しましたよ。これにて辻村深月コンプリート!


見た目ギャルで同性からは嫌われやすいが中身はまっすぐな月子、典型的な優等生で人当たりの良い狐塚、天才肌で皮肉屋の浅葱、どこか不安定で粗悪な一面も持つが情にも厚い恭司。気のおけない仲間である彼らのもとに、不可解な連続殺人事件が襲いかかる。幼少期のトラウマ、歪んだ友情、すれ違う恋心……。様々な思いを踏みにじって進行する事件。しかもそのラストはどんでん返しの連続で目が離せません!


これまで読んだ辻村作品は、ミステリの枠を飛び出そうなものばかりだったけど、これはミステリど真ん中です。叙述トリックをたくみに使った新本格。何重にも罠が仕掛けられてるので、気持よくだまされること間違いなしです。


これはギリでネタバレではないと思うんだけど、「メジャースプーン」とのつながりが強い作品なんですね。本来ならこの作品を読んでから「メジャースプーン」を読むのがいいんでしょうけど、別にどっちが先でもいいと思います。どちらを先に読んでも、あぁこれがあのシーンに繋がるのか!って思えるはずですから。
まーとにかく二重三重(それ以上?)の仕掛けにはひたすら興奮したし、プラス学生時代ならではの複雑な友人関係にスポットを当ててくれていたのが読み応えを増していたと思う。期待にたがわず、面白かったです。


次の作品が楽しみですね〜。
この著者のインタビュー記事がありました→http://www.yomiuri.co.jp/book/news/20041210bf01.htm
なんか顔がノベルズの著者近影写真と違うんですけど……。
いやそんなに違いはしないかな。ライトの当て方と角度ですね。やっぱライトは重要ですしね。
とにもかくにも作品は本当に全部、面白かったです!(何のフォローだ……)
次の作品が楽しみ!!