2006年上半期の翻訳本ベスト10

最近よくのぞかせてもらってる『すみ&にえ「ほんやく本のススメ」』というサイトで上半期の翻訳本ベスト10というエントリがあったので参加させてもらいました。せっかくなのでこちらにも転載しておきます。こないだ書いた2006上半期ベストと微妙に順番が変わってたりしてますが……。改めて上半期に読んだ翻訳本だけをリストアップしてみると、ちょっと忘れかけてた作品とかもありまして。ちなみに上半期に読んだ翻訳本は51冊でした。
すみ&にえ「ほんやく本のススメ」→http://park8.wakwak.com/~w22/index.html


★第1位★『わたしを離さないで』(カズオ・イシグロ
実はこれが初めてのカズオ・イシグロだったのですが、あまりの素晴らしさにビックリしていろいろ検索していたところたどり着いたのが、「すみ&にえ 翻訳本のススメ」だったりします。現在、過去の作品も続々読破中。

わたしを離さないで

わたしを離さないで


★第2位★『デス博士の島その他の物語』(ジーン・ウルフ
まだまだSF初心者で、多少の難解さはありますが、読書の楽しみがたっぷり詰まった作品でした。

デス博士の島その他の物語 (未来の文学)

デス博士の島その他の物語 (未来の文学)


★第3位★『リンさんの小さな子』(フィリップ・クローデル
家族を失い難民となったおじいさんの物語。静かに泣いてしまいました。

リンさんの小さな子

リンさんの小さな子


★第4位★『イラクサ』(アリス・マンロー
自分がおばあさんになった頃に読み返したい。だからずっと手元に置いておきたい作品だと思いました。

イラクサ (新潮クレスト・ブックス)

イラクサ (新潮クレスト・ブックス)


★第5位★『隠し部屋を査察して』(エリック・マコーマック
ざらざらしてるようでしっくりくるような。わからないようでわかるような。20もの短編が収められているというのに、そのどれもが強烈な個性を放っています。

隠し部屋を査察して (創元推理文庫)

隠し部屋を査察して (創元推理文庫)


★第6位★『誰も知らない五つ星ホテルの24時間―匿名ホテルマンの爆笑告白記』(イモジェン・エドワーズ・ジョーンズ&匿名)
表からもなかなか立ち入ることの出来ない5つ星ホテルの裏側のエピソードが、24時間に凝縮されたジェットコースターのような爆笑ノンフィクション。読んでるコチラも息つく暇なし。

誰も知らない五つ星ホテルの24時間―匿名ホテルマンの爆笑告白記

誰も知らない五つ星ホテルの24時間―匿名ホテルマンの爆笑告白記


★第7位★『世界はおわらない』(ジェラルディン・マコックラン)
ノアの方舟」を下敷きに、人間の強さ、弱さを生々しく描いた作品。ジャケ買いでしたが、中身も予想以上に良かったです。

世界はおわらない

世界はおわらない


★第8位★『ある秘密』(フィリップ・グランベール)
戦争がなければこんなに苦しむことはなかったのに、戦争がなければ存在しなかった家族の物語。切ないです。

ある秘密 (新潮クレスト・ブックス)

ある秘密 (新潮クレスト・ブックス)


★第9位★『エンジェルズ・フライト (上)(下)』(マイクル・コナリー
ミステリもひとつ。<ハリー・ボッシュ>シリーズです。文庫では現在これが最新刊ですが、それ以前に文庫初出でシリーズ最新刊が出ているというよくわからない状況ではありますが。こういう正統派ジェットコースターミステリは大好きです。

エンジェルズ・フライト〈上〉 (扶桑社ミステリー)

エンジェルズ・フライト〈上〉 (扶桑社ミステリー)

エンジェルズ・フライト〈下〉 (扶桑社ミステリー)

エンジェルズ・フライト〈下〉 (扶桑社ミステリー)


★第10位★『蜂の巣にキス』(ジョナサン・キャロル
あ、これもミステリと言えばミステリですね。キャロルの作品をミステリと分類するのも違和感ありますが。この人の作品にハマったのは最近です。現在、着々と過去の作品を読破中。