フランケンシュタインの方程式―梶尾真治短篇傑作選 ドタバタ篇 (ハヤカワ文庫JA)(梶尾真治)★★★★

これで梶尾真治の短編傑作選三冊は制覇です。この人の短編は読みやすいから、息抜きに読むのにぴったりですね。


酸素の代わりに味噌を積んでしまったある宇宙貨物船の悲劇(喜劇?)「フランケンシュタインの方程式」…笑えるけど、怖いです。
古タイヤを捨てにいくトラック運転手が日本式ドラキュラに出会う「干し岩」…このラーメン屋だけはお断りだ。
宇宙船の修理のため立ち寄った見知らぬ星で、その星を牛耳る怪物と対決する「宇宙船<仰天>号の冒険」…小さなお世話はもちろん大きな迷惑です。
無謀な候補者・マーちゃんとその選挙戦を手伝うことになった主人公のひと夏「泣き婆伝説」…ひたすら楽しいドタバタな日々。
突然日本で爆発的に広まる<死の病原体>、それを中和するのはアルコールだけ?「ノストラダムス病原体」…わたしは生き残れると思います。
腕のいいコックたちが翻訳者になる宇宙人とのコンタクト「地球はプレイン・ヨーグルト」…ライトタッチだけどちょっと残酷な結末。


というわけで今回も楽しかい時間を過ごさせてもらいました。
でもやっぱ一番好きなのは<ノスタルジー篇>かな。読んだのはもう一年くらい前になる<ロマンティック編>もすごく良かったけど。この<ドタバタ編>は一番気楽に楽しめる作品だったかな。ま、この選集はとても良かったってことですね。他の作品もゆっくり制覇していきたい。