GOSICKs(2) ―ゴシックエス・夏から遠ざかる列車― (富士見ミステリー文庫)(桜庭一樹)★★★★

ゴシックシリーズの短編集第二弾!
生徒たちがほぼ全員いなくなった夏休みに、学園に残ったヴィクトリアと一弥。退屈な二人の日常にふりかかるスパイス的な日常ミステリ…でしょうか。
ヴィクトリアの絵がだんだん可愛くなってるように見えるのは気のせいでしょうか。お気に入りは、口絵最後の白のドレスの上に黒のコートを羽織ってるやつと、挿絵で子犬と向かい合ってるやつ。
お話は意外な傍役たちが大活躍で楽しめました。これまでのもちゃんと記憶してないのでわからないけど、挿絵初登場ではないかと思ったのが、一弥の姉の瑠璃…意外にロリ系ですね。そしてとても驚いたのがイアンとエバン。ブロワ警部の部下で(ヴィクトリアの希望により)いつも手をつないでる二人なのだけど、それが二人とも可愛い少年じゃないの! いかにも警官的なオッサン二人が手をつなぐという罰ゲーム的なものを信じてただけに、ちょっとびっくりしました…。

あと、これは京極堂ですか?

ヴィクトリカは薄く笑った。
風が吹いた。
棕櫚の葉が大きく揺れて、カサカサッ……と音を立てた。
天窓から、夏の眩しい風が覗いていた。日射しが眩しかった。
とーー、
さくらんぼのようなつやつやの唇をとがらせて、ヴィクトリカがうそぶいた。
「数学の教授にもよろしく、と伝えてくれたまえ」

ま、そんなことはさておき。次回は長編のようです。ヴィクトリアを幽閉してたあの島からの脱出その後からなんでしょうね。楽しみ!