愚者のエンドロール (角川文庫)(米澤穂信)★★★★

愚者のエンドロール (角川文庫)

愚者のエンドロール (角川文庫)

セイイチさんに<古典部>シリーズをオススメしてもらったので、さっそく挑戦。とはいえ、行きつけの本屋にはシリーズ第一作の『氷菓』がなかったので、いきなりこの二作目から読むことになってしまった。邪道ですか。だって読みたかったんだもの! せめて一作目についてあまり何も書かれてませんように…と願いながら読み始めた。

「わたしとても気になります」文化祭に出展するクラス制作の自主映画を観て干反田えるがつぶやいた。その映画のラストでは、廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。誰が彼を殺したのか? その方法は? だが、全てが明かされぬまま映画は尻切れとんぼで終わっていた。続きが気になる干反田は、仲間の折木奉太郎たちと共に結末探しに乗り出した! さわやかで、ちょっぴりほろ苦い青春ミステリの傑作!!

面白かったです。<女帝>の真の狙いは最初からわかってたけど、途中の推理合戦も楽しいし、何よりキャラクターがいいよね。本格ミステリの基本をふまえた、腹に一物ありそうなキャラが多くて。ストーリーもしっかりした本格ミステリだし、なのに独特でさわやかな世界観で、ぐいぐいと一気読みしちゃいました。

シリーズの残りの作品を読むのが楽しみになった。シリーズ以外の作品も読みたいな。