クリストファー男娼窟(草間彌生/而立書房)★★★★

クリストファー男娼窟
ちょうど読んでみたいなぁと思った翌日に出会うとはね。ま、美術館に行ったからだけど。
面白いし実際一気読みしてしまった。時代のせいか三島由紀夫を思い出すゴテゴテ感と、著者が経験したのであろう強迫観念の幻想に彩られながら、わりとストレートな作品だと思う。
ただ自伝や作品と同じで、とても牙を剥いてる。時代のせいなのか、今って牙を剥くような作品はあまり受け入れられないよね。受け入れられないというか、必要とされてないのか。牙を剥く対象があってこその前衛なんだろうな。
ま、うっすらながらもそういう時代の変化なども感じました。