七つの黒い夢 (新潮文庫)(乙一・恩田陸他/新潮文庫)★★★★
ダークファンタジーのアンソロジー。著者は、乙一、恩田陸、北村薫、誉田哲也、西澤保彦、桜坂洋、岩井志麻子、という豪華ラインナップ。
コレ系の短編ならこの人の右に出る者はいないかもしれない乙一「この子の絵は未完成」。乙一らしい作品、としかいいようがないかも。数ある彼の短編の中ではそんなに印象深いものではなかったけど、このアンソロジーの中ではひときわ、お家芸的安定感と存在感があった。
桜坂洋「10月はSPAMで満ちている」もいい。この人の作品読むのは初めてだったけど、上手いねぇ。登場人物たちの距離感が絶妙な空気を生んでる。ちなみにSFではありません。念のため。
他も総じて平均点クリアな上質なアンソロジーだった。