目には目を (創元推理文庫 140-5)(カトリーヌ・アルレー/創元推理文庫)★★★

目には目を (創元推理文庫 140-5)
去年読んだ「わらの女」がすごく面白かったのにそのまま忘れてて、最近行った書店でたまたま発見して購入。

破産寸前の青年実業家、若く美しいその妻、彼女に恋する中年資産家とオールドミスの姉。四人の男女の頭の中にはそれぞれの思惑があり、それが運命の糸のようにからみあって破滅へ突き進んでいく。目には目を、歯には歯をー復讐を許すタリオンの掟は、この死のカルテットにいかなる結末を与えるのか?

あのね、ひどいねこの実業家の妻は。資金繰りが苦しいと打ち明けられた翌日には夫を殺そうと思ってるんだもの。そういう切り捨て方やさっさと他の資産家に取り入ったりするあたりはさすがに「悪女」だけど、いかんせん頭がちょっと足りてない気がする。男たちもあまりにバカだし。
とはいえ、章ごとに4人を交互に視点におきながら、その視点が減っていくという展開はスリリングで面白かったです。