茅田砂胡祭、とりあえず一段落。

先月の末に「スカーレット・ウィザード」シリーズ(全5巻+外伝1巻)を読んで以来、今月に入って「デルフィニア戦記」シリーズ(全18巻)、「暁の天使たち」シリーズ(全6巻+外伝2巻)、そして最新の「クラッシュ・ブレイズ」シリーズ(現在3巻)まで、全部で35冊(あ…別冊の「王女グリンダ」を入れたら36冊だ)。約10日間で読み通した。自分でも驚く勢いで一気読みしてしまった。
なんでまたこんな夢中になってしまったのか。迫力ある戦闘シーンや魅力的なキャラクター造形、緩急が絶妙なストーリーのテンポ…など挙げればいくらでもあるけど、実はそのなかでも<不安定さ>が功を奏している気がする。失礼かもしれないけどこの著者は大まかな着地点を決めるだけで、あまり細かいプロットまではこだわらずに書いてるような気がするのだ。キャラが動くのにまかせて勢いで書いてるような…でもそれがストーリーにものすごく勢いを与えてるんだよねぇ。一方である意味真面目な性格の著者さんなのかな、とも思う。どのエピソードも手抜きなしだし。だから全体的に密度が濃いかんじがするのかもしれない。それをぐいぐい読ませる筆力があってこそだけども。
わたしは変則に読んでしまったけど、本来は<デルフィニア>→<スカーレット>→<暁>→<クラッシュ〜>という読み方が一番いいだろうと今では思う。<デルフィニア>と<スカーレット>はまったく独立した物語なんだけど、ふたつの物語が合流するのが<暁>で、<スカーレット>の外伝がその<暁>のプロローグでもあるからだ。
ま、とりあえず読むことが出来て本当に幸せなシリーズであることには間違いない。むしろ最新作にまで追いついてしまった今が寂しい状態だもの。でもここ10日間は楽しかったな。本来はもっと買いたいけどこれ以上買うと重いからやめとこう、なんて…。なんか買うもんないかな〜ないな〜なんて本屋をうろついてるいつもの状態から比べると幸せでしたわ。
デルフィニア〜」に関しては中公文庫でも出てるのは知ってたけど、でもノベルズで買ってよかったな。絵もそこそこ気に入ってるし。しかしノベルズ一気に36巻も増えたら当然もともといっぱいの本棚に収まるはずもなく…同居人には「なんで数日でこんなに増殖するんだぁ」と呆れられ…ま、しょうがないのさ、あきらめてくれ。