イリヤの空、UFOの夏〈その4〉 (電撃文庫)(秋山瑞人/電撃文庫)

イリヤの空、UFOの夏〈その4〉 (電撃文庫)

伊里野と一緒に逃げ出した浅羽。二人の前にはかすかな幸せとその幸せを圧倒する様々な困難が待ち受けていた。次第に破壊されていく伊里野を連れ、疲弊した浅羽が最後にたどり着いた場所は…!逃避行の顛末を描いた『夏休みふたたび前・後編』と『最後の道』。榎本によって明かされる様々な謎。伊里野は浅羽の目の前から姿を消し、そしてその代償のように平穏な日々が戻ってきた…かに見えた。だが…!感動の最終話『南の島』。以上、「電撃hp」に大好評掲載された四編に文庫書き下ろしのエピローグを加えて、ついに伊里野と浅羽の夏が終わる。ボーイ・ミーツ・ガールストーリー、完結。

ついにラスト、哀しい終わり方だった。意外にというかなんというかSF的な背景については最後まであまり語られず、人間ドラマでひっぱってきたかんじ。ちょっと残念に思ったのは3巻の後半から4巻の終わりまでほとんどが浅羽とイリヤの二人しか出てこないこと。わたしのお気に入りな部長はいったいどうなったんだ…。ま、それはともかくこれまでひとりぼっちだったイリヤが浅羽という存在を得て、子供のように執着するあたりはうまく描かれてるなぁと思った。おもしろかったです。