ぐず。

ブラフマンの埋葬』(小川洋子講談社
胸のはじっこをぎゅっとつねってくる感じ。あいかわらずいい。で、結局ブラフマンって何なのよう?っていう気持ちはおいといて…。しかし、ダブル帯だ。同じサイズの帯が2枚だ。普通にかけられてた帯とその上に「本屋大賞」の帯。がんばって売れてくれるといいけど。

今日は土曜日。
ってことでなぜか夜9時から川上弘美の「センセイの鞄」の映画。これが思いのほか良かった。原作の雰囲気を残しつつ、<センセイ>と<わたし>の関係にわかりやすくスピード感がついてたのは、映画としてはすごく良かったと思う。
小泉今日子は映画でもドラマでも下手すれば浮いてしまうほどに、かわいい。だからこの作品のように酔っ払ってたり、「マンハッタン・ラブストーリー」みたいにちょっと壊れたキャラのほうが作品にしっくりくる。
しかしあらためて原作を読んでみると言葉の使い方のスバラシサに関心。「ぐず」とかいいねー。漢字で書くと「愚図」。殿堂入りだ。あと柄本明のおじいちゃんぶりもなかなか。言葉を発する直前の老人独特の不明なうめき声とか、「さすが!」です。