2006-02-20から1日間の記事一覧

ぼくのキャノン(池上永一/文芸春秋)★★★★★

沖縄の離島のある小さな村が舞台。村を見下ろす高台にあるキャノン砲をあがめる不思議な習慣があり、潤沢な資金でもってキャノンを祀る巫女・マカトオバァが村を実質的に支配している村だ。キャノン様とはいったい何なのか。なぜオバァは開発を頑に拒むのか…

幻夜(東野圭吾/集英社)★★★★☆

もうひとつの「白夜行」ともいうべき作品でしょうか。 ある事件をきっかけに深く結びついた男と女。男は人生を掛けて完璧な裏舞台を整え、女は表舞台を駆け上る。この基本的な骨組みは同じ。まったく異なるのが、物語の構造だ。「白夜行」では裏舞台が一切描…