2009-01-09
■[Topic]あけましておめでとうございます。

抱負はとくになし。

わたしのご健勝をわたしが願います。


■[Topic]いまなぜ白洲夫妻なのか

ひねりゼロのタイトルに新年早々自らへこみます。「いまなぜ」じゃねーよ、国営放送でドラマ化されるからだっつーの。

ま、それはさておき、年末も差し迫れば小説はとくに刊行も減り、どうしよう読みたいのが全然ないと焦ったところに飛び込んできたのが白洲次郎

白洲次郎 占領を背負った男 下 (講談社文庫)

奥さんの白洲正子さんの随筆は読んだことあるが、そういえば名前だけ聞いたことはあっても白洲次郎のことは知らないなと。んで、読んでみてビックリした。日本の歴史教育のくだらなさというか意味のなさは実体験して知ってはいたが、終戦から日本国憲法が成立する過程は、どうあっても手厚くすべき題材だと思う。

続いて読んだのは、
[rakuten:book:13009707:detail]

面白いのは面白いのだけど、どうにも本人には距離がとってあるのがもどかしい。読む順番を間違えたか>


そして次には書店でたまたま目に入った一冊、
白洲次郎の生き方 (講談社文庫)
[rakuten:book:11061002:detail]

を読んだが、これはひどかった。まさかの新情報ゼロである。白洲次郎氏に関する既存の文章に、ネクタイだのシェリー酒だのの蘊蓄を重ねただけのひどい一冊。

著者あとがきから引用。

『本人は元より、婦人の白洲正子も本書を書いている中、みまかった。だが資料は、これこそ白洲次郎という人間の輝きを雄弁に証明するものであるが、少なくなかった。せっせと資料を集めながら、関係者とは会わずに本署が完成したのがこのためである」
いやいや、意味わかんないし、行けよ取材。シェリー酒とかネクタイの歴史書くヒマがあるならね。



[rakuten:book:10756089:detail]

青山二郎に全然興味ないわたしを引き込む白洲正子の文章が素晴らしい。それにしても若き日の青山二郎、身長があればエグザイルあたりに交じってても気付かない濃さ……。