ラジ&ピース(絲山秋子)

ラジ&ピース

ラジ&ピース

この作品を読んで思ったことはひとつだ。
わたしは本当に絲山秋子の作品が好きだ。大好きなんです。


新刊が久しぶりだったのでむしろ無反応に近いかんじで手にとってそのまま買って近くの喫茶店で読み出した。忘れっぽい性格は幸なのか不幸なのか、絲山作品は全部読んでいるのにも関わらずあまり思い出せないせいで無防備に読んだ。見知らぬ土地でかりそめの居場所を得たDJの物語を。


言葉のリズムと感情の満ち引きに酔う。ラストのセンテンスは、何度読んでもちょっとしびれる。
この人の小説は自虐的であっても、ちょっと格好よい。そしてわたしは、そこが好きなんだ。