最近読んだ漫画など。

フラワー・オブ・ライフ (4) (ウィングス・コミックス)

フラワー・オブ・ライフ (4) (ウィングス・コミックス)

フラワー・オブ・ライフ』というタイトルがそこに繋がるのかと……。なんとなくのほほんとした雰囲気で読ませてくれていたので、最後までその調子かと思いきや、この最終巻で驚かせていただきました。今さらわたしが言うことではありませんが、よしながふみはやっぱスゲーよ。なんとも奥深い漫画でしたわ。


21世紀少年 上―本格科学冒険漫画 “ともだち”の死 (ビッグコミックス)

21世紀少年 上―本格科学冒険漫画 “ともだち”の死 (ビッグコミックス)

長い長いこの物語も、ついに最終章。うっかり見逃しそうですが、タイトルの「20世紀少年」が「21世紀少年」に変わってましたね。この新刊が「上巻」でしたが、上中下の3巻になるんでしょうか、それとも上下の2巻になるんでしょうか。どっちでもいいですが、インパクトあるラストを期待したいです。


銭 五巻 (BEAM COMIX)

銭 五巻 (BEAM COMIX)

1巻から最新の5巻まで一気読み。幽霊(?)をナビゲーター役にして、各業界のリアルな銭勘定を赤裸々にしてくれちゃう物語。例えば、いかにして漫画雑誌が利益を得ているかとかね。どんな仕事においても、その仕事の全体の損得勘定を把握してる人って少ないと思うんですよ。だからどんな業界で働いている人が読んでも面白い漫画だと思う。


夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

小学生のとき『はだしのゲン』を読んで以来のトラウマで、戦時中を舞台にした漫画は極力避けてきましたが、めちゃめちゃ評判のいい本作を、やっとのこと手に取りました。
終戦十年後の広島の街を舞台にした『夕凪の街』からーーー

ぜんたい この街の人は 不自然だ
誰もあの事を言わない
いまだにわけがわからないのだ
わかっているのは「死ねばいい」と
誰かに思われたということ
思われたのに生き延びているということ

原爆というとてつもない破壊力と、無力な人間。どうしてこれに真正面から向き合う作家はいないのだろう。いたのかもしれないけど、ほぼスルーされてるから残ってないわけだし。敗戦国だから? 
「ぜんたい この国の人は 不自然だ」。
登場人物は少ないにも関わらず、これほど「原爆」という存在の大きさを示してくれる作品はないように思う。学校の先生とかにお願いしたい。平和のための授業時間があるなら、この作品を生徒に読ませてほしい。「原爆」と「生活」がこんなにも結びついた作品は、他にないように思うから。