文藝ガーリッシュ 素敵な本に選ばれたくて。(千野帽子)

文藝ガーリッシュ 素敵な本に選ばれたくて。

文藝ガーリッシュ 素敵な本に選ばれたくて。

志は高く、心は狭く。
尾崎翠、竹田百合子、獅子文六室生犀星嶽本野ばら…小娘なら持っていたい、スヰートで辛口な読書案内。

おぉ、面白いなこれ。少女小説という微妙なジャンルで、時代を問わず様々な作品を、簡潔にかつ魅力たっぷりに紹介してくれている。尾崎翠森茉莉などから、舞城王太郎やや藤野千夜まで。どんな世代の人でも楽しめるブックガイドではなかろうかしら。とくに小説好き女子にはドンピシャな。

おじさんおばさん的価値観を体現する直木賞というものを角田光代にあげたのは、作者に失礼だったんじゃない?

ちょっと吹きました。そんな細かな毒舌も楽しいこのブックレビュー。少女性のある作品を、太宰・川端あたりももちろん現代の人気作家の作品まで網羅してピックアップし、どれも同じ距離でレビューされているというのが、なんか好感度高いです。
とりあえず、読みたい本が増えました。そして読み返したい本も増えました。そしてガーリッシュな小説たちを、個人的にも集めたくなってしまいました。罪作りな本め!