パンク侍、斬られて候 (角川文庫)(町田康)★★★★

パンク侍、斬られて候 (角川文庫)

パンク侍、斬られて候 (角川文庫)

読もう読もうと思ってたうちに文庫化してくれてラッキーな一冊でございます。
江戸を舞台にした文学的SF? <腹ふり党>の出現によって藩が滅びる可能性もあると言ってしまった十之進のせいで、なぜか滅んだはずの<腹ふり党>を復活させるハメに……!?


なんなんでしょう? あの傑作『告白』へと繋がる一作であるような。とにもかくにも、文学上における「笑い」の第一人者は町田康だと、再認識させていただきました。文章によって人を笑わせるのはかなりテクニックが必要だとわかっているからこそ、彼の文章には平伏です。アホらしいけど、グイグイ読めました。そして何故だか他人事とも非現実とも思えない………。