最近読んだ漫画など…
更新できそうもないといいながらの更新。
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で、9巻まで一気読みした感想は……半分ひいた、半分ぐっときた。そんな不思議な読後感。
ひいたのはやっぱキャラかな。完全に脳内妄想の産物なんだもの。物語の中では変なキャラとされてるはぐと森田が実は人間的に一番まともで、その他のキャラのほうが怖い。とくに真山。自分が片思いしている女の人のパソコンのメールを勝手に読んだりブラウザの履歴調べたりしてるんだよ? しかも「好きだから」というこれ以上もない自己中な理由を正当化させてるし、この漫画。怖いって。すべてはファンタジーであるとわかってはいるものの、こういう生臭いことをまるで気持ちのバロメーターみたいにして描いちゃうのはちょっと気色悪い。
反対にいいなと思ったのは、美大生である彼らの「創作」にまつわるエピソード。孤独に作業に励む背中をみて、それぞれが刺激される。壁にぶつかって苦しんでいても、見守ることしかできないときもある。努力しても追いつくことなどない才能の違いに途方に暮れる。そして焦る。そういうところがとても丁寧に描かれていて、ぐっとくるのだ。
そして6人それぞれが主人公であるというのも、この物語を深めているんだろうなと思う。6人をも視点にしながらそれぞれの物語はちゃんと寄り添っていて。そのバランスは本当に素晴らしいと思う。全員が片思いっていうのも(ま、ぶっちゃけやりたい盛りの年頃でしかもモテる男女がそんな純愛貫くわけねーだろなんてリアルな意見は入り込む余地もなく)いい効果出してるんだろうなと思う。
そういうわけで不思議な読後感ではあったけど、読んでみて良かった。とくに9巻は凄く良かったし。立ち読みできない最終話はコミックスで待ちますか。