アジア新聞屋台村(高野秀行)★★★
- 作者: 高野秀行
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2006/06/26
- メディア: 単行本
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仕事にあぶれたライターである主人公・タカノに舞い込んできた一本の電話。それが複数のアジア系新聞を出版する会社「エイジアン」と、台湾出身のとんでもない女社長・劉、そしてユニークな仲間たちと過ごす日々の始まりだった。
う〜ん。なんといえばいいのか……。いや、面白いのだ。興味深いエピソードがいっぱいで、ほぼ一気読みだったし。ただこれが小説か?と問われると首をひねりたくなってしまう。いや小説と書いてあるのだから小説なんだろうけど。
思うにとても客観的なのがひとつの要因かもしれない。視点がノンフィクションなのだ。一歩引いてる感じ。さらには、著者の都合で勝手に主人公たちを動かしてはいかん!という抑制のようなものすら感じるのである。だからキャラが生きてない。キャラを生かすつくりになってない。現実はそんなものかもしれないけどさ。
もっと主観的になればいいのに。面白エピソードなんて削って主人公の苛立や期待や失望をぶつければいいのに。なんてことを思いました。