現代SF1500冊 乱闘編 1975―1995(大森望/太田出版)

現代SF1500冊 乱闘編 1975―1995
SFマニアによるSFファンのためのSF総括本…だろうか。すごいよ、濃いよ…。日本におけるSFの動向から出版業界の内実までぎっしりと詰まった一冊。ていうか『サンリオSF文庫の衝撃、サイバーパンクの高揚から、SF「冬の時代」まで』という帯の言葉の意味すらわかってないSFオンチなわたしが読んでどうするって気がしなくもないが、ぱらぱら読みながらけっこう楽しめました。最近SFに興味がわいてちょこちょこ読んでるってこともあるかもしれないが。最近SFガイド本ばっかり読んでるけど実際にSFは読んでないな…とか、鈴木いづみのエッセイは好きだけど小説は読んだことないから読んでみたいとか、うちに積んであるディックやシモンズはいつになったら制覇できるのかとか、いろんなことが頭を駆け巡る。読みたい本が増えるばかり…。20代のうちにできるだけたくさん読んでおきたいんだよね。母親曰く「年を取ると翻訳モノを読むのがおっくうになる」らしいんで。個人的には後半に収録された「本の雑誌」掲載のガイドより、前半の(本人曰く)「枕が長い」評論のほうが楽しめたな。10月に出るらしい「回天編1996-2005」も楽しみ。