青春ノイローゼ (双葉文庫)(みうらじゅん/双葉文庫)

青春ノイローゼ (双葉文庫)
やっぱ疲れたときはこんな本がいいね。たっぷり笑わせていただきました。
岡本信人の個性派キャラに悶える<信人的な旅>、一度好きになったらとことんな<マイブームの旅>、そして京都の生家から西荻窪まで自分のゆかりの地をめぐる<俺だけの旅>…というなんだかみうらじゅん満載なエッセイである。ものかきっていうのは自分を切り売りする仕事だろうけど、みうらじゅんは半端ない。高校のときに意味なく家出し、金沢の兼六園のベンチでギターを弾いてきたというエピソードがあるのだが、そのときに金沢から自分宛に書いたポエムチックなハガキまで公開してるのである。実物をとってあるのもすごいが。そんな青春ノイローゼなエピソードがたっぷりで、笑えるけどちょっとぎくりともする。十代の頃の恥ずかしいエピソードって誰でも持ってるだろうけど封印してるうちに本当に忘れてしまいそうだ。
気分転換にぴったりな一冊だった。笑わせるテクニックを持った作家って尊敬するなぁー。