イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)(乾くるみ/原書房)

イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)
『リピート』に続いてこの人の本を読むのは二冊目。最後の数行でかなり驚くらしいという事前情報があったので、できるだけ読み飛ばさないように気を付けて読む。
驚く、というより「え?」ってかんじ。あわてて読み返して「なるほど〜」と感心した。良くできてるなぁ。
カバーのあらすじより―

大学四年の僕(たっくん)が彼女(マユ)に出会ったのは代打出場の合コンの席。やがてふたりはつき合うようになり、夏休み、クリスマス、学生時代最後の年をともに過ごした。マユのために東京の大企業を蹴って地元静岡の会社に就職したたっくん、ところがいきなり東京勤務を命じられてしまう。週末だけの長距離恋愛になってしまい、いつしかふたりに隙間が生じていって……。

このあらすじも地味に上手いなぁ。その通りなんだけどねー。とにかく読んでビックリの一作。それはともかく主人公たちの会話や思考回路が徹底的にダサイ。80年代だからか。それを意識して完璧につくってあるのかな。それもすごいかも。