Book(15-17)

七回死んだ男 (講談社文庫)
七回死んだ男 (講談社文庫)西澤保彦講談社文庫)
よく行く本屋がやってたタイムトラベルコーナーで手にとって購入したもの。
主人公のキュータローは9回同じ日を繰り返すことができる体質で…って、あらすじはたとえちょっとでも説明しづらい。タイムトラベル的SFと新本格ミステリを上手く融合させた作品…かな?ラストのどんでん返しも見事。他の作品も読んでみたいです。解説は北上次郎


すべてを食べつくした男 (文春文庫)
すべてを食べつくした男 (文春文庫)(ジェフェリー・スタインガーデン/文春文庫)
このタイトルと「日本料理の奥深さにノックアウト!」という帯に惹かれて購入。
別に日本料理についてだけではなく、幅広く料理に関する題材をあつかったエッセイ。チーズばかり食べてるフランス人がなぜアメリカ人より健康なのかという冒頭のエッセイから始まり、水やケチャップに対する考察、ベジタリアンの矛盾、果ては世界中の食べ物に感動する。
…なんというかすごい人である。日本料理についてのエッセイは<ワギュウはいずこ?>と<京都の料理>の二編にわたっていて、他の国の料理に対して何の知識もないただの日本人としては、やはりこのあたりが一番著者のすごさを感じてしまう。だって料理の上にちょこんと乗ってる「木の芽」に対してもいろんな考察が書いてあるんだもの。京都で食べた懐石料理についても丁寧でしっかりとした表現で説明してくれてるし。舌の柔軟さという点では日本人が一番だろうと思ってたし、アメリカ人の舌なんてかなり馬鹿にしてたんだけど、この人は吸物の味まで堪能してるのだから、恐れ入りました…というしかない。
著者はもと弁護士ということで…説得力もあります。



おいしい店とのつきあい方―サカキシンイチロウの秘密のノート (ほぼ日ブックス)
おいしい店とのつきあい方―サカキシンイチロウの秘密のノート (ほぼ日ブックス)(サカキシンイチロウ/角川書店
ほぼ日刊イトイ新聞」に連載されてたものを一冊にまとめたもの。全部読んでたけど結局買ってしまいましたね。しかもWEBで予約して。だって予約するとサカキさんのオススメの店を記した「秘密のノート」が付いてくるという特典があるんだもの…。
著者はレストラン・コンサルタント。この本ではレストランの予約から会計まで、いろんな面においてレストランにとって「いい客」であるための様々なサゼスチョンが惜しげもなく記されている。かといって別にマナーについて書かれた本ではない。自分が気に入りそうなレストランといかにして良い関係を結ぶか…という目に見えないマナーを教えてくれる本である。しかも押しつけがましくないし、上から見てる感じもしない。ひたすら優しい口調で、「敷居が高そうに見えますが、こんな素敵なパフォーマンスを見せてくれるんですよ、試してみて損はないですよ…」と、そっと教えてくれる感じ。う〜ん、一張羅を用意して予約をして食べに行きたくなる。一方でいつも行くような居酒屋でも使いたくなる(無意識に使ってるが)ワザがいっぱいな本だ。