Book(27-28)

玉蘭
玉蘭桐野夏生朝日新聞社
男と別れ仕事も止め上海に留学した女、そしてかつて上海と光州を行き来した船乗りである叔父。時を超えて二人の切ない人生が描かれる。
答えなんてない―。そう言われた気がする。生きるため、これからも生き延びるため、それぞれの道を選んだ。
桐野夏生の作品の主人公は二者択一であれば必ず厳しい道を選ぶ。たとえその先が地獄だとわかっていても。



倒錯のオブジェ―天井男の奇想 (本格ミステリ・マスターズ)
倒錯のオブジェ―天井男の奇想 (本格ミステリ・マスターズ)折原一文芸春秋
この本の古本屋出現率が異常に高いのは何故??本当にどこの古本屋でも多いんだけど…。
古い一軒家に住む老婆―天井裏に自分を殺そうとする「天井男」がいると信じて疑わない―、その一軒家の二階に間借りすることになったワケアリの女。二人のそれぞれの日常と事件がトリックを用いて描かれるサスペンス。早くラストが知りたくて、一気に読めます。