Book(23-24)
◆余白の愛 (中公文庫)(小川洋子/中公文庫)
突発性難聴を患った主人公と特別な指を持った速記者Yとのやわらかで不思議な時間。「喪失」から生まれる不思議な世界を描く小川洋子らしい作品。いくら重ねても形容しきれないとばかりにたくさんの言葉がつむがれる。だけどそれは読者の想像力を限定するのではなく、むしろ想像をかき立てる。
◆日はまた熱血ポンちゃん(山田詠美/講談社)
いつも雑誌で立ち読みしてるので最近は買ってなかった熱ポンシリーズだが、400円均一だったのでつい買ってしまう。酒飲んで遊んでるばっかりじゃねーかよ!という生活雑記なのだが、これが何故か面白い。なんか濃密な人生を生きてるなあと感心してしまう。ついでにダイエットしようかなという意気込みもそがれ、こちらもワインの栓をあけてしまうのである。