買いすぎ。

用事で錦糸町まで出たついでに本屋へ。
今日こそ『グラスホッパー』買うぞと思ったのだが残念、まだでした。
ま、それ以外にも色々狙ってた本を買えたので嬉しい。しかしお金の使いすぎだ。もっと我慢しましょう。そろそろ貯金でもしましょう。本当に。


夕方に下駄磨き。まだ二週間しか履いてないが白木なので汚れが目立つ。
濡れタオルでごしごしと。


夜は今日もサッカー。最近毎日のようにA代表とか五輪代表の試合があるな。今日は気持ちいい試合だった。点を取ってくれたのもあるけど、最近のアジアカップの異様な反日ブーイングの試合はちょっとね…。
その後は金曜ロードショーで久々のルパン三世。機械工のおじいさんを演じてる声優さんが誰だったかすごい気になってたんだけど、終わりごろにやっと気付く。ドラゴンボールのナレーションの人だ!



▼読書
『雨の名前』(高橋順子・佐藤秀明小学館
フットワークの軽いこと。昨日欲しいと思って今日買ってしまった。でも予想通り素敵な本だ。四季に分けて数多くの雨の名前とその意味、雨に関するエッセイ、俳句、そして佐藤秀明氏による素敵な写真が並べられてて、心が豊かになる一冊。
「天泣(てんきゅう)」「酒涙酒(さいるいう)」「山茶花ちらし(さざんかちらし)」など漢字を見てるだけでも素敵な名前が多い。季節の花が関わる名前も多い。そして同じような雨でも地方によって随分名前が変わっていることがわかった。一般的に<恵みの雨>というものも「喜雨(きう)」とか「錦雨(きんう)」とか他にもいろいろ。
夏石鈴子『愛情日誌』中の短編の名前「催花雨(さいかう)」とは、「菜の花のころに、花が咲くのを催促するようにしとしとと降りつづく春の雨」らしい。別表記「菜花雨」。
あと梅雨の項目には「男梅雨」「女梅雨」というのがあって、「男梅雨」はザーッと振ってさっと止む陽性型の梅雨、「女梅雨」はしとしとと長く降り続く梅雨、らしい、今年は「男梅雨」だったようですね。こういうことを知ることが出来るのは、嬉しい。
何よりいいなと思ったのは、この本にビニールカバーが付いてることだ。雨が降っても大丈夫。実際、本屋の帰りにスタバでこの本をぱらぱら見てたのだが(←タバコをすうのでオープンテラス)そのとき夕立のような小雨が降ってきて、ぱたっと本を閉じたら表紙のビニールに雨跡がはじいて、とてもきれいだった。
この本はシリーズになってるようで、この『雨の名前』はシリーズ1作目で本屋でこの本の隣には『風の名前』が並んでいた。自然のシリーズだからビニールカバーを付けてあるのはとても偉い、読む人と使う人のことを考えてると思う。
3作目には『雲の名前』とかでないかな。今日の入道雲はおいしそうだった。嵐山光三郎の『素人包丁記・海賊の宴会』(講談社文庫)に「雲の料理」という項がある。これは数ある嵐山エッセイの中でもとくに好きな一編。雲はきっと旨い、と空を見上げながら歩いてるわたしの姿は、決して見たくない。



『約束』石田衣良角川書店
様々な理由によって精神的にバランスを失った人たち、そしてその家族の再生を描いた短編集。うーん、買う前から危惧してはいたんだけど、やっぱ予想通りだなあ。上手さよりあざとさが前面に出てきてる。あざとさを「何が悪い」とばかりに出してくるのは浅田次郎がいるし、あざとさを感じさせながら意外な展開に持ってくるのは重松清が頭抜けて上手いし。この人の作品は台詞に違和感を感じることが多いのだ。ストーリー自体に勢いとスピードがあれば生きてくる台詞も、ちょっと無理あるストーリー展開の前では浮いてしまうことが多い。上滑り感が否めない。やっぱこの人はミステリ要素を含んだ作品をもっと出して欲しいなあ。