大奥 8 (ジェッツコミックス)

大奥 8 (ジェッツコミックス)

大奥 8 (ジェッツコミックス)

てか表紙の外人誰よ?と二度見した最新刊は、将軍職を退いた吉宗と、吃音(?)と劣った容姿によりコンプレックスの塊である家継将軍の時代が描かれる。老いた吉宗が傾国の危機に影で布石を打ち、その吉宗に罪を背負って生涯尽くした久道。二人の覚悟にぐっと来る。そして今巻のもう一つの見せ場は料理人・善次郎の物語だ。食事に手をつけないお幸の方のために善次郎があの手この手で食欲を刺激する。このあたりはさすがよしながふみ!なんだよねえ。料理がおいしそうなのはもちろん、料理する人の心が描かれてて幸せな気持ちになった。最後に蘭学を導入する話が出てくることで、この男女逆転の『大奥』の物語自体が大きな「転」を迎える予感。ますます今後が楽しみ!