マジック・フォー・ビギナーズ (プラチナ・ファンタジイ)(ケリー・リンク)

めちゃめちゃ楽しみにしてました。『スペシャリストの帽子』に続き、ケリー・リンクの日本では二冊目の短編集であります。しかし読了したのがしばらく前で、その本が見つからない! というわけでうろ覚えレビュー。
ケリー・リンクはピッチャーにはなれないよね。だってこんな変化球、受けられるキャッチャーがいない。……とりあえず、そんなかんじなんですよ。読んでる最中も、読み終わってからも、上手く言葉にまとめることはできない。面白かったとさえ断言できない。変だったとは断言できるけどね? あまりにつかみどころがないのだ。でもだからこそそれが面白い……と思う。
一番好きだったのは表題作。元ヒッピーの子供たち。謎のテレビ番組「図書館」。両親の別居。叔母の死により相続した電話ボックス。手元に本がないため断片でしか思い出せないけど。めちゃめちゃファンタジックなようで、めちゃめちゃ身近な話のような。距離感がわからなくなるような、ちょっと気持ち悪い感覚自体を楽しませてもらった作品。なんか気持ち悪いのに、ちょこちょこ笑わせてくれる。水道料金のせいで暗くなってるホラー作家のお父さんとか、最高です。
これについてはもう一度読み直して、またちゃんとレビューしたいです(過去もそんなこと何度か言ったけど実行はしてないね)。