赤朽葉家の伝説(桜庭一樹)

赤朽葉家の伝説

赤朽葉家の伝説

桜庭一樹の新刊です。いつもならば発売日に本屋に行って即日読みするとこだが、ちょうど年末で実家に帰っていたため(ついでに酒を飲むので忙しかったため)、購入さえも年明けになってしまった。東京に戻って数日してやっと読み始めることができたのだけど、これがヤバいくらいに面白い。にもかかわらず、わたしにしては珍しいことに、3日くらいに分けて少しずつ読んだ。ちょっと仕事が詰まっていたということもあるが、なにより一気読みするのが惜しかったのだ。
物語の舞台となるのは、製鉄で栄える山陰の村。そこのドン的な立場にある旧家・赤朽葉家の女三代記、というがっつりと読み応えのある一冊だ。
「山の民」出身の捨てられっ子なのになぜか旧家・赤朽葉家に嫁入りすることになってしまった祖母・万葉、伝説のレディースとして名を馳せた母・毛鞠、そして平凡な<私>瞳子……。
なぜかわからないけど、読み終わった後、泣きそうになった。別にラストが泣けるとかそういうんじゃないですよ? 泣くところなんて全然ないし、むしろくすりと笑ってしまう場面はあったけども。でも読み終えた直後、泣きたくなったんです。
感想はまた明日〜。