リストランテ・パラディーゾ (f×COMICS)

リストランテ・パラディーゾ (f×COMICS)

リストランテ・パラディーゾ (f×COMICS)

コレは読んで良かった!!! というかコレを読むためにわたしはオノ・ナツメを読んでたのねって勝手解釈しちゃうほど、良かったんですよ。オノ・ナツメの漫画はこれで三作目だけど、コレが一番良かった。ツボにはまりました。


主人公はニコレッタ、21歳。自分の存在を隠す母親の計らいによって祖父母に育てられるが、成人して母親の現在の夫に自分の存在を暴露するためローマにやってくる。ニコレッタが訪れた、母親の夫がオーナーをつとめるレストランは大盛況で、なぜか従業員は全員、眼鏡紳士……?
カメリエーレ長であるクラウディオに惹かれたニコレッタは、親子の関係を隠す代わりに「パラティーゾ」の厨房で働かせることを了承させるが……。


いーーーーーーーーなーーーーーーーーーー。多少年上だけど、いい男ばかりのこのレストラン。住み込みしたいくらいでです。クラウディオはわたしも困らせたいし、ジジの胸に秘めた恋も切ない。


でもクライマックスはやはり、ニコレッタの母でありレストランオーナーの妻であるオルガの誕生日パーティ。ニコレッタのなかでは「母親を困らせよう」という子供っぽい感情は消え去り、むしろ一人の尊敬する女性としてオルガと接する。しかし「オルガの実の娘である」ということを言わないことによって母親へ愛情を示すニコレッタを前に、ついにオルガは皆の前でニコレッタを自分の娘だと紹介する……!


いやもう本当に、ぐいぐい来る物語でした。ステキなおじさま満載で、かつ親子の物語もガッツリ堪能して、酸いも甘いも噛み締めたような女達の生き様も格好よくて。もーこの作品は大好きです。
今年読んだ漫画の中ではベスト級でした。