Book(35-37)

メビウス・レター (講談社文庫)
メビウス・レター (講談社文庫)北森鴻講談社文庫)
作家・阿坂龍一郎のもとに、ある昔の事件の真相を書いた差出人不明の手紙が次々と届けられる。自分の過去にかかわる秘密を誰が今さら蒸し返そうとしている―と怯える阿坂。そしてストーカーの主婦に狙われ、担当編集者が何者かに殺される。一連の事件を操っているのは誰なのか―。
すべてがひっくり返る長編本格ミステリ。すごくよく練られてると思う。ただ頭が回ってないときにちょこちょこ読んでたから混乱しそうになった。


スペインの雨 (光文社文庫)
スペインの雨 (光文社文庫)佐藤正午光文社文庫
短編集。どれもなかなか良かったが一番好きなのは「クラスメイト」。35歳のもとクラスメイトたちの物語。



セカンド・ショット (角川文庫)
セカンド・ショット (角川文庫)川島誠/角川文庫)
十代の男の子を視点とした短編集。めずらしいなと思うのは、この人の作品の主人公はやたらスポーツが得意であるということ。陸上であったりバスケやサッカー、しかもかなり注目されてる選手だったりする。だいたいがして作家になるような人は、高校時代そんな華やかな部活で注目を浴びてもてるような生徒を横目で見ている冴えない帰宅部、というイメージがあるんだけど。偏見ですか。そうですか。爽やかな表題作もなかなかいいが、「ぼく、歯医者になんかならないよ」が一番好きだ。自信家で成金の父親に圧倒されてまわりとうまく付き合えない男の子の物語。うまいなぁと思った。