Book(18-20)
◆小さなスナック(ナンシー関・リリー・フランキー/文藝春秋)
ブックオフで購入。かなり前に出版されたものかと思ってたけど、ナンシーさんが亡くなられてから出たものらしい。追悼文となってしまったリリー・フランキーのあとがきが切ない。とはいえ中身は別。ちゃんと面白い。当たり前か。コラムも面白いけど対談もいいです。といいつつ、「十年後も消しゴム掘ってるんだろうな…」なんて言ってるのを読むと、また切なく…。ファイナルも買うか。
◆ミサコ、三十八歳(群ようこ/角川春樹事務所)
この人の本読むのは久しぶり。とはいえ最近のもの以外は全部読んだと思うけど。ときどき読みたくなるんだよね。なんかもう好きとか嫌いとか面白いとかつまんないとかそんなレベルを超えたかんじ…失礼な話だ。
タイトル通り38歳のミサコは文芸誌の副編集長、マンション一人暮らし、恋人無し、猫一匹。使えないバイトに苛立ち、落ち目の作家の対応に困り、今はそれぞれ別に暮らす父親と妹の心配をし、心の慰めはデブ猫のあーちゃんだけ!最近は負け犬小説がやたら多いが、本家本元の作品は相変わらず読ませます。
◆All Small Things(角田光代/講談社)
こちらもブックオフで購入。
「印象に残るデート」をテーマとした12編の連作短編集。他人が聞けばみみっちいと感じる、幸せな恋愛の記憶を優しい視線で描き出す。ドラマチックな恋なんてなくっても、奇跡は飽きるほど起きる。やっぱこの人の恋愛小説はすごく好きだなぁ。