Book(20-22)

夜明けまで1マイル somebody loves you (集英社文庫)
夜明けまで1マイル somebody loves you (集英社文庫)村山由佳集英社文庫
大学の先生・マリコと恋に落ちてしまった大学生の涯と、涯の幼なじみで同じバンド仲間のうさぎの関係が描かれる青春物語。
う〜ん、まあこの人らしいベタなストーリーではあるけれども、自分のどうしようもなさにいらいらしたり人にぶつかってみたり…てかんじはわかるなぁ。


ジョッキー (集英社文庫)
ジョッキー (集英社文庫)松樹剛史集英社文庫
目立つところに並べられていたので手に取ってみると、「スポーツドクター」の作者だと気付いた。これがすばる新人賞を受賞したデビュー作で、「スポーツドクター」が二冊目。二冊しか出してないのにもう文庫が出るのか…期待されてるのかな。でもたしかに「スポーツドクター」は十分に面白かったのでこちらも期待して購入。
主人公はフリーで無名な貧乏ジョッキー。所属していた厩舎の財政状況からみずから進んでフリーの身となったのだが、騎乗の依頼が少なくて苦しい生活を送っている。そんな彼のところにやってくる馬は問題児だらけで…。
いや〜面白かった。これは純粋な競馬小説であるとともに、そこにまつわる人間関係がしっかりと描かれていて読みながらドキドキした。これからもどんどん作品を出して欲しい。関係ないが競馬小説といえば(小説じゃないけど)昨年読んだ『シービスケット』も面白かったな。


天使などいない (光文社文庫)
天使などいない (光文社文庫)永井するみ光文社文庫
裏表紙のあらすじより―
天使なんかじゃない、等身大の女性たちが、ふとしたことから事件に巻き込まれ、意外な人間関係をのぞかせる。鮮やかな描写が心を抉る9つの物語。
うん、これは面白かったな。この人は普通の人がちょっぴり悪意をにじませるような部分を描くのがすごく上手だ。なんとなく初期の小池真理子を思わせる感じもあるが、ストーリーの作り方としてはこちらが上かも。今後も期待大。