Book(13)

空の中
空の中有川浩メディアワークス
この本が入荷された日、店員が並べてるところを見た。しばらく前のことだ。それはかなりの冊数だった。気になったので並べ終わったところを見計らって見てみた。有川浩…知らないなぁ。だけど多分おもしろいんだろうな、という感じが漂ってた。売り手のやる気みたいなものが伝わってきたのだ。だけどSFだしなぁ、とためらってその日は買わなかった。
だけどこれを読み終わってびっくりしている。すごいすごい!予想以上に面白いじゃん。
帯には恩田陸の推薦文。「オトナの話なのに児童文学、SFでサイコ、しかも感動作。」そうなんだよね、SFなんだけどいろんな側面があって、それがいい。それにキャラクターづくりが秀越。とぼけた雰囲気とは裏腹に頭の切れる高巳、男勝りの口調と性格の女性パイロット・光稀の二人がとくに好き。二人の微妙な関係が、深刻な物語の中で清涼剤の役目を果たす。ラストもすごく良かった。
しかしこの作家って女の人だったのね…意外。しかもこの作品が二作目だっていうのも驚きだ。次作も期待。