2006-02-01から1ヶ月間の記事一覧

バガージマヌパナス わが島のはなし (文春文庫)(池上永一/文春文庫)★★★★★

池上永一のデビュー作。 「ワジワジーッ(不愉快だわ)」ガジュマルの樹の下で19歳の綾乃は呟く。神様のお告げで、ユタ(巫女)になれと命じられたのだ。困った彼女は86歳の大親友オージャーガンマーに相談するが……。あふれる方言、三味線の音、沖縄の豊かな…

失踪当時の服装は (創元推理文庫 152-1)(ヒラリー・ウォー/創元推理文庫)★★★☆

アメリカはマサチューセッツ州の女子大学から、美貌の女子大生が失踪した。友達の評判もよく、浮ついたうわさひとつなかったというのに、白昼、忽然と姿を消してしまったのである。警察署長フォードは、この手がかりのない、雲をつかむような事件に介入する…

かもめ食堂(群ようこ/幻冬社)★★★プラス

この人の作品読むのは久しぶり。わたしが大学生だった頃かなり好きで、当時に発表されてたものはほとんど読んでたけど、彼女の作品の中では何より自伝的なエッセイが大好きだった。『別人「群ようこ」のできるまで』や『アメリカ居すわり一人旅』なんて何度…

はてなトラブル無事解決

5日間ほど(1/29から)、日記を更新してもアンテナに反映されない、という状態だったのですが、今日復旧しました。 31日にはてなに質問メールを送っておいたところ、今日返事が来ました。 今後同じ症状になった人にとって参考になればとその一部をコピペし…

風車祭 (文春文庫)(池上永一/文春文庫)★★★★

『夏化粧』『シャングリ・ラ』『レキオス』に続いてこの人の作品読むのは4冊目。この作品もなかなか分厚いが、読んでるあいだとっても楽しかった。 長生きに異常な執念を燃やす島のオバァ、フジは、九十七歳の生年祝い「風車祭」を無事に迎えようと、家族や…

わくらば日記(朱川湊人/角川書店)★★★★

ぶっちゃけこういう<いい話>系連作短編集に最近ちょっと食傷気味でして。これもなかなか読む気にならなかったんだけど、読み始めたらぐいぐい引き込まれちゃいましたね。揺るぎない作家の力量ってやつを感じてしまいましたわ。 昭和三十年代、人や物の過去…

最後の吐息 (河出文庫)(星野智幸/河出文庫)★★★★★

昨日読んだ『虹とクロエの物語』が素晴らしかったので、さっそく他の作品も挑戦してみる。 実は純文学って苦手なジャンルだ。 何を伝えたいのかよくわからないと、それを「読めてない」自分に劣等感を感じるし、娯楽であるはずの読書タイムにそういうのが混…

ながい眠り (創元推理文庫)(ヒラリー・ウォー/創元推理文庫)★★★★

すっかり大好きになったヒラリー・ウォーのミステリ。そろそろ書店で見かけない作品をネットで注文しようかと考えてたところ、ちょうどこの新訳版が新刊コーナーに並んでたので、即ゲット。 不動産会社が盗難に遭った。が、盗まれたのは賃貸契約書のファイル…